●ゲームソフト3年連続の大賞獲得はならず……
2008年12月9日に都内で、“第12回文化庁メディア芸術祭”受賞作品のプレス向け発表会が開催された。文化庁メディア芸術祭は、文化庁とCG-ARTS協会の主催により行われている毎年恒例のイベントで、ゲームソフトや映像作品、アニメーション、マンガなど幅広い分野のメディア芸術作品を表彰している。プロ、アマチュア、商業作品などの制限なしに公募されるのが特徴で、今年は過去最多となる2146作品の応募があった。
このうち、アート部門とエンターテインメント部門、アニメーション部門、マンガ部門の4部門でそれぞれ大賞1作品、優秀賞4作品、奨励賞1作品、そして人物に対して贈られる功労賞1名が選出された。ゲーム作品については、遊具や映像(VFX、CMなど)、キャラクター、Webなどとともにエンターテインメント部門に含まれる。今年は、その優秀賞に任天堂のWii用ソフト『Wii Fit』が選ばれた。
『Wii Fit』の受賞理由は、「ゲーム機を、眼と指先だけでなく体全体を使うものへと変貌させ、これまで男の子のものという色彩が強かったゲームを家族のコミュニケーションツールにまで高めた」というもの。この受賞は“一連のWiiプロジェクト”に対するものとも説明され、「Wiiがゲームのありかたを変えた」として高く評価されたようだ。
2006年はカプコンのプレイステーション2用ソフト『大神(OKAMI)』、2007年は任天堂のWii用ソフト『Wiiスポーツ』が、過去2年連続でエンターテインメント部門の大賞を獲得。さらには優秀賞にも複数のゲームソフトが選出されており、今回の優秀賞1作品のみというのはゲーム業界にとって残念な結果となってしまった。ちなみに、エンターテインメント部門の大賞には、任天堂のニンテンドーDS用ソフト『エレクトロプランクトン』を手掛けたメディアアーティスト、岩井俊雄氏の新作品である電子楽器“TENORI-ON”(ヤマハから発売中)が輝いた。
全部門の受賞作品を俯瞰して見てみると、『Wii Fit』や『TENORI-ON』を始め、視聴するだけではなく体を使って参加できる“体感型”の作品が多く入賞しているようだった。これについて、文化庁メディア芸術祭の運営委員のひとりである東京大学大学院教授、浜野保樹氏も、「従来はディスプレイの中の作品が多かったが、今年は身体性をともなう作品が評価された」と言及。ゲーム業界にWiiが登場して広く一般に受け入れられたように、メディア芸術の世界でも体感型は時代の象徴なのかも? これらの受賞作品は、2009年2月4日~15日まで国立新美術館にて展示され、実際に触れることができる。興味のある人はぜひ足を運んでみよう。
■第12回文化庁メディア芸術祭の開催概要
【会期】
2009年2月4日~15日(10日(火)は休館)
午前10時~午後6時(金曜は午後8時まで)
【会場】
国立新美術館 企画展示室2E
【入場料】
無料
【問合せ先】
CG-ARTS協会“文化庁メディア芸術祭事務局”
フリーダイヤル0120-454536
※文化庁メディア芸術祭の公式サイトはこちら
(http://plaza.bunka.go.jp/festival/2008/)
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