オリックスのテクニカル・アドバイザー(TA)に就任した元メジャーリーガーの野茂英雄氏(40)が8日、沖縄・宮古島キャンプでの4日間の指導を終えた。取材陣が殺到する中、野茂氏は黙々と業務をこなしチーム内外に多大な足跡を残した。このノモ旋風に“脱イチロー&清原”の序曲はひとまず成功と、安堵の表情を浮かべたのが大石監督だ。
■写真で見る■ 「もう古巣じゃない」…イチローのオリックス離れ加速
大石監督は17年間の現役生活で新人王、4度の盗塁王に輝くなど俊足・好打で近鉄では初の1億円プレーヤーになったキャリアを持つ。ただ関西エリアでは、もてはやされながら、全国区の知名度は今イチで、自ら「口下手だし、カリスマ性はない」と卑下する。
現役時代なら“野球が分かる人はワカル”でプレーに磨きをかけていればよかったものの、指揮官となればナインに目を向けさせる統率力も不可欠に。日本人メジャーリーガーのパイオニア、野茂氏をスタッフとして傘下に加え「球界の実力者」との“ハッタリ”も必要になってくる。
「宮内オーナーは球界の“ブランド”が大好き。マリナーズのイチローは帰国すれば必ずオーナーの元へあいさつに出向く。そして古巣の球場(スカイマークスタジアム)などオリックスの施設で自主トレ。巨人を自由契約になった清原に対しても“球界の宝をわがチームに”との鶴の一声で獲得。その2人と濃密な関係を築いていたのが仰木元監督(故人)で、その人脈が長期政権への基盤となった」(球団関係者)
今オフ、契約が切れる大石監督はチーム成績もさることながら、オリックスグループ全体を盛り上げる人物の発掘も政権維持への要素となる。
「清原、イチローに匹敵する人物となれば同じグラウンドでプレーした野茂となる。新任の佐々木(投手)コーチが近鉄時代から野茂さんと親しいので、昨秋の高知キャンプに臨時コーチとして招いたら、ファン、マスコミから予想以上の反応があった。むろんオーナーも大喜び。で、アドバイザーとして野茂さんと専属契約を結ぶことに。大石監督としては“してやったり”でしょう」
昨年の現役引退後、なりを潜めていた野茂を表舞台に引き上げた大石監督の手腕は“金も出すが、口も出す”との宮内オーナー路線に沿うもので、ひとまず長期政権の礎はできたか。
なお野茂TAは24日からの高知での2次キャンプでも指導する予定だ。(夕刊フジ編集委員・高塚広司)
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